toratoaki’s blog

トラになりたかった男の話です

質問にお答えします

SAさんより質問をいただきました。

『極点(南極または北極)と、赤道上で体重がどれほど変化するか?』


結論を先に、
その人の体重の0.34%だけ赤道上で計測すると、体重が軽くなります。
60kgの人なら【200g】ほどになります。

では計算です。

前提:
極点では地球の自転による遠心力はゼロ(回転半径が0だから)。
赤道上では、回転半径が最大になることから、遠心力も最大になる。
地球の公転の影響もあるが、自転に比べて1/5000くらいだから無視できる。
地球の半径=638000m
地球の自転角速度=2Π/(24*60*60)rad/s
 (赤道方向でも極方向でも半径は同じと仮定、実際には少し異なるが、まあたいした違いはない)
重力加速度は厳密には極点と赤道では異なるが、まあたいした違いはない。
・・・とする。

計算:
極点での体重は、自転による遠心力が0だから、正味(これをMkgとする)
赤道上での遠心力は、
F=MRω2 (ω2はωの二乗です、M:その人の体重、R:地球の半径)
 
体重Wは、W=MG (G:重力加速度、9.8kgm/s2)

その比率は、F/W=MRω2/MG=Rω2/G
これを計算します。
F/W=(6380000*(2Π/24*60*60)2)/9.8
   =0.0034
つまり、0.34%分、重力方向と反対に遠心力を受けることとなる。
よって、体重は0.34%軽くなる。 ・・・qed.


SAさん、いかが?

なお、北緯33度の徳島県と極点との比率は、cos33倍すると0.8387*0.34=0.285%
徳島県と赤道との比率は、1-cos33=0.161より、0.161*0.34=0.055% となる。