toratoaki’s blog

トラになりたかった男の話です

東京タワーについて考察、後編

さて、頭を冷やしたところで続きです。

<ステップ6>計算
doisen曰く、『333*Γ*degでいいんじゃないの?』とコメントを頂きました。
結果から言えばその通りなんです!
でもそうなることの理由を言わないと納得できない人が居るんじゃないかと思いまして、
拙い解説でも、、、と。

 (ステップ6-1)
線膨張係数Γの意味は、水平な状態で棒状の被検体に温度差を与えて、その前後の横方向の伸びを測定し元の長さで割って求める。
単純な話、1mが1mm伸びれば、exp(-3)=0.001ってことです。
このとき温度差が100度であれば、さらに割って、Γ=1.0exp(-3-2)=0.00001/degってことですね。

ではこれが途中で折れ曲がって、L字型になっていたらどうなるでしょうか?
この場合は、直線部分の長さをl1とl2とすると、
l1に対してl1*Γ*deg分伸びる、l2も同様だから、
⊿L=l1+l2=(l1+l2)*Γ*deg=L*Γ*degとなり、上と同様の結果を得る。

つまり棒が曲がっていても角が有っても、同じ公式が使えることになる。
では円形の場合は?

円形だと伸びる場所が無いので、伸びないと考えるでしょうか?
そんなことはありません。
伸びる場所がない分、どこかに膨張の体積を逃がす必要が生じるので、円の中心から外に向かって膨張力が生じ、外側に広がる(伸びる)ことになる。
めんどくさいので数式は省略!!
では形が三角形なら???

これも円形と全く同じです。それぞれ力の逃げ場所が無いから外方向に伸びます。
では、その伸び分は???

 (ステップ6-2)
ここでもちょっと省略(ウケケッ!どうせ書いても誰も読まね~~~よな)
対象とする基準の長さのΓ*deg倍となり、上の結果と一致する。

つまり、doisenのいうことと結果は一致するってことだ。
ふ~~~ようやっとここまで来たか・・・(笑)

では計算です。
333*1.2exp(-5)*70=0.27972mすなわち、伸びは【約28cm】となる。

これが答えだ!

でも昨日の晩寝ずに考えた(←ウソ)ところ、
新事実が判明したのである。

それは、『土台をつなぐ鉄骨は伸びるところが無い!』ということ。
そうですね~、実際高さが28cm伸びるかどうかは知らんけど、土台の幅が1mmも伸びないってのは事実だし、その伸び分はどこへ行く???

そこで、その分を計算してみます。

<ステップ7>
再び図の登場です。
ちょっと下のアーチ部分(赤い線)を描き加えました。
イメージ 1

図は適当ですよ。曲率も角度も。

地上(水平線)とアーチの角度は45度とした。

するとアーチの長さは、110*ルート2である。

この内高さに寄与する割合は、角度45度から、1/(ルート2)である。

よって、⊿L2=110*ルート2*1/(ルート2)*Γ*deg=110*1.2exp(-5)*70=0.09m

【約9cm】である。









以上から、温度差を70度と仮定した時の、高さの違いは、

最大37cmとなる。 --- qed.

終了、終了、いやぁ~~メデタイ