toratoaki’s blog

トラになりたかった男の話です

東京タワーについて考察

どいせんの『 林道でコーヒータイム…! 』でおなじみの記事で久しぶりに東京タワーを見た。
彼のブログはこちら
http://blogs.yahoo.co.jp/doisen

そこで何気なく僕が問いかけたこと
『夏と冬でタワーの高さはどれほど変る?』に端を発します。
じつは僕はこの明確な答えを知らない。というか計算したことが無かったというのが正確だろうか。
自分が分からないことを人に質問するのはおかしいですよね!

そこで、自分なりに知識を総動員して計算してみました。
事前にネットで調べてみたのですが、解答らしきサイトを見つけることは出来なかったのです。
僕の探し方がマズイのか?はたまたそんなこと考える人は他にはいないのか?
結局分からず仕舞いでありました。

まずは東京タワーのおさらいから。
高さ333m、これは誰でも知っている。
しかし、調べているうちに、この333という数字、公式ではあるけれど、
明確な出典が無いのが分かった。
高さの定義や、もっと正確な高さは???なのであった。

そのうち、ほぼ正確だと思われるところで、『332.6m』という答えを得た。
それから、何故333mなの?という疑問については、
建設当時、パリのエッフェル塔の高さが320mであったから、それを超える高さを狙ったということも分かった。
また、当時の技術力では300m級のタワー建設は難しいとされていたこと。
本来は電波塔なので、ラジオ・テレビの電波を寄り遠くまで届かせる目的で計画された塔なのだが、
関東一円にくまなく電波を送るには、高さは380m必要だという計算だったそうだ。

まあ、そこで技術レベルを鑑み、可能性のある高さとして設計されたのが333mだったというわけ。
ゾロメが好きな日本人、そんな意味もあったのではと僕は推測するのだが・・・。
現在東京タワーの図面はどこにもないそうだ。
この世界的な建造物なのに、なんとなく杜撰な管理もちょっとおかしいものだ。

僕が知りたかったのは、【正確なタワーの形】である。
なぜなら、それが分からないと計算が出来ないからである。
といっても、正確な図面があったとしてどこまで正確な計算が出来るかどうかは甚だあやふやではあるのだが・・・

<ステップ0>形
これは実際は複雑であるのだが、近似として横から見て三角形だと仮定する。

<ステップ1>寸法
一応、写真からある程度正確なタワーの寸法を逆算してみた。
高さはこの際0.4mの違いは誤差の範疇なので、無視し、333mを高さとして採用。
タワーを真横から見た模式図を描いてみた。
イメージ 1
まず知りたいのは、塔の地盤というか、最下部の寸法なのだ。
写真を印刷し、ものさしで測り、その高さと底辺の比から、上の図の三角形を作成。
結果、左の数値を得た。底辺は110m!意外と大きいのにビックリだね。
でも本当かどうかは保証しませんよ!

<ステップ2>温度差
東京での最高気温と最低気温が分かれば良い。
ここではそんなに正確な数値は意味を成さないのでる。何故ならタワーは鉄、正確には鋼鉄で出来ているから、最高気温と同じではないからだ。
夏場日に当たった鉄板は火傷するくらい熱くなるのは常識である。
つまり気温差はタワーの温度差と同等ではないことが分かる。
ただ最低温度はほぼ最低気温と一致すると考えられる。
そこで、これも仮定であるが、夏場日に照らされた鉄が60度であるとしよう。これが最高温度。
最低温度は-10度とした。(ネットで調べた結果-9.4度という数字を得たからだ)
よって温度差は70度である。

<ステップ3>線膨張係数
これは比較的容易に調べがついた。
鋼鉄の場合、その組成により多少の変化はあれど、有効数字2桁もあれば良いのである。
係数をΓ(ガンマ)とすると、Γ=1.2EXP(-5) /degである。EXP(n)は10のn乗の意味だ。

<ステップ4>線膨張係数が適用できるのか?
タワーの構造は鉄骨材をボルトで固定して組み立てられている。
当然、一様な組成ではない。
タワー自体に【しなり】や【あそび】が設計に考慮されているか否かは分からないが、
基本は剛体であろう。
高層ビルの場合だと、耐震性能を上げる為に、免震構造を使うこともある。
これは適度なしなりがあった方が振動に強いという、【柳に雪折れ無し!】の考えだ。
ところがビルは基本的に階下の面積が殆ど等しい。タワーは違う。上に行くほど細くなるのだ。
重量的にもこれは自重による影響が少ない。
そこで、ここでも近似であるが、【あそび】はZEROとして考える。

<ステップ5>三角形の細分化
上の図から近似的にタワーの形を三角形(正確には二等辺三角形)とした。
本物はもっと複雑な構造なのだが、この二等辺三角形と相似の小さな三角形の集合体と見て問題はなかろうと考える。
こうすることで、複雑な構造の形を、三角形として近似できることになる。


なんか、難しそうなことを言ってるな!と思った人居るんじゃない???
そんなことはありません。たいしたことは言っていませんからぁ~~
僕はそんなに頭良くありませんからネ・・・

純化して考えるのが物理の常套手段なのです。
ようするに上の考察で、タワーは横から見て三角形の棒を組み合わせた上の図として解釈できる。

もう答えは目の前ですよ。

<ステップ6>計算へ続く